Sequence Makerはいろいろな通信インターフェイスが利用できます。
ここではRS-232C(シリアルポート)を使って測定器を制御してみます。
測定器はAgilentのE3640Aです。
E3640Aは8V(3A)/12V(1.5A)出力可能なDC電源です。
RS-232Cポートの準備
まずはPCと測定器をRS-232Cケーブルで接続するわけですが、
最近のPCにはRS-232Cのポートが付いていません。
その場合は、USBをRS-232Cに変換するポートを使いましょう。
Amazon等で検索すればすぐに見つかると思います。
例えばこんな感じです。
変換器をPCに接続したら、デバイスマネージャーで認識しているか確認しましょう。
ちなみにデバイスマネージャーはSequence Makerのボタンから開けます。
ポート(COMとLPT)にCOMxと表示されていればOKです。
もし、黄色のビックリマークが付いていたら、USBドライバのインストールが
必要だったりしますので、マニュアルなりググるなどしてインストールしましょう。
今回は「COM3」として認識していますが、
変換器を交換すると番号が変わったりしますので注意してください。
なお、Sequence Makerは認識しているCOMを自動的に表示してくれるので、
そちらで確認してもOKです。
RS-232Cケーブルで測定器と接続
RS-232Cのポートが準備できたら、RS-232Cケーブルで測定器と接続します。
ここで注意なのはRS-232Cケーブルには結線によって種類があるということです。
多くの測定器では「クロスケーブル(ヌルモデムケーブル)」を使用しますが、
一部の測定器では「ストレートケーブル」を使用するものもあります。
通信できない時は、ケーブルが合っているか、確認してください。
今回はクロスケーブルを使用します。
測定器の設定
測定器によっては、複数のインターフェイスが使用可能なものがあります。
例えば今回使用するE3640AはGPIBとRS-232Cが使用できますが、
どちらを使用するかあらかじめ設定が必要です。
設定方法は測定器によって異なるので、マニュアルなどを参照して設定しましょう。
(設定が不要な測定器もあります)
インターフェイスの設定
では、早速Sequence Makerのタブを開いてインターフェイスの設定をしましょう。
Sequence MakerのCOMポートの更新ボタン(丸い矢印)を押すと、
認識しているCOMポートがプルダウンメニューに表示されます。
通信スピードも測定器に合わせて選びましょう。
多くの場合は9600で大丈夫だと思います。
通信確認
Excelの適当なセルに「*IDN?」と入力します。
セルを選択して「コマンド送受信」ボタンを押します。
見事に応答が返ってきました!
うまくいかない時
残念ながら「Timeout」になってしまったときは、次の点を確認しましょう。
- デバイスマネージャーでCOMxとして認識していますか?
- 使用しているシリアルケーブル(クロスやストレート)は正しいですか?
- 測定器のインターフェイス設定はしましたか?
- Sequence Makerで選択しているCOMポートは正しいですか?
- Bluetooth搭載のPCなどでは、複数のCOMポートが表示される場合があります
- Sequence Makerで設定しているスピードは正しいですか?
- 測定器側でもスピード(ボーレート)設定がある場合は、同じ値にします
- 「*IDN?」のスペルは正しいですか?アスタリクスが全角になっていたりしませんか?