Sequence MakerはWindows版のExcelでしか使用できません。
公式サイトのFAQにも説明があります。
ではMacユーザーが使う手段は全く無いのかと言うと、、、
なんとかして使う手段はあります。
一番簡単な方法としてはWindowsのPCを用意する事でしょう。
多少スペックが低くても構いません。
職場や研究室であれば、そこら辺に1台くらい転がっているでしょう!?
データ取り専用機として用意するのも良いと思います。
または、別の方法としてMac上にWindowsの仮想環境を作り、
仮想マシン上でSequence Makerを動かすという方法も可能です。
ここでは実際にMacBook Pro上にWindows10の仮想環境を作り、
Sequence MakerでGPIB通信してみた手順を紹介します。
Mac上に仮想マシンを作る
まずは仮想マシンを作りましょう。
仮想環境を作るソフトとして有名なのは、
- VMware社の「VMware Fusion」
- Parallels社の「Parallels Desktop」
- Oracle社の「VirtualBox」
辺りかと思います。
私は普段VMwareを使うことが多いので、今回もVMwareを使いました。
ちなみに、VMware Fusion 12は個人用途であれば無償で利用できます。
ありがたいですね!!
仮想マシン上にWindows10をインストールするためには、
Windows10のライセンスが必要になります。
Amazonなりヤフオクなりで入手しましょう。
あとEXCELのライセンスも必要ですね。
こちらも適当に購入する必要がありますが、
学生さんだと大学でOffice 365 Educationなんかを契約してくれていて、
無償で使えたりする場合もあるので、確認してみましょう。
企業の場合はボリュームライセンス契約している場合も。
Sequence Makerのインストール
仮想環境のWindowsにSequence Makerをインストールする手順も
特別なことはありません。
Keysight IOライブラリ・スイートも忘れずにインストールしましょう。
MacにGPIBを接続
今回もKEYSIGHTのUSB-GPIB変換器82357Bを使用しますが、
私が使用しているMacBook ProのUSBはType-Cなので、
変換アダプターを介して接続しました。
接続すると、VMware FusionがMacに接続するのか、
仮想環境のWindowsに接続するのかを聞いてきます。
ここでは「Windows に接続する」を選択します。
すると、仮想環境のWindowsに82357Bが認識され、
デバイスマネージャーを起動すると確かに正しく接続されていることが確認できます。
Connection Expertでも確認できます。
Sequence Makerで制御
それでは、早速いつもの通りEXCELを起動して、
*IDN?の応答を確認してみましょう。
仮想環境のWindowsからでも問題なく通信できました。
まとめ
今回はMacでSequence Makerを使う方法を紹介しました。
Windowsの仮想環境を作ることで、問題なく測定器を制御することが可能です。
ここではGPIBで動作確認しましたが、おそらく同じ手順で、
RS-232CやUSB、LANで接続した測定器を制御することも可能かと思います。
えっ?
今時はM1搭載のMacなんじゃないかって?
・・・素直にWindowsマシンを調達しよう。